福岡市城南区七隈
商品券名:キャッシュレス商品券
販売:2020年9月1日~
利用:2020年9月1日~2021年1月31日
会 長 調 崇史様
事務局   末岡 由紀子様

Q:今回キャッシュレス商品券を導入した理由を教えてください。

A

新型コロナ・ウィルスの影響の対策も含めて、検討しました。
商工会からの補助金が従来型の紙の商品券に比べてかなり手厚かったことや3 密対策や新しいサービス(キャッシュレス対応)にも対応したいという意向で 、 内部で決定しました 。
総会を開くことが難しかったので、持ち回りで説明をしました。
特に反対意見もなく、 実施となりました。発売を 9 月 1 日に決め、段取りをしました。
システムは、「みずほ銀行」様のシステムを採用し ました。
全国で最初に「キャッシュレス商品券」を販売するということを意識して、準備しました。
キャッシュレスと従来型の商品券の両方を発売し 、 広告宣伝を一体にすることで、両方の補助金を合わせて活用できました。
全体の予算額は、3,000 万円です。
みずほ銀行のシステムを採用したのは、イニシャルコストが0円であったことと9 月 1 日 の発売に準備が間に合うということが決め手になりました 。

Q:導入するにあたり、創意工夫した点や苦労した点を教えてください。

A

キャッシュレス商品券の購入から使用までの操作説明のチラシをA4カラーで作成し、各店舗に置きました。
特に、高額商品を販売している店舗(自転車店、美容室、飲食店など)では、お店の方がお客様の会計時にその場で、キャッシュレス商品券の購入を勧めて決済に利用してもらうなど、「通常のお買い物よりも2割お得な顧客サービス」として積極的に活用してくれています。
全体で、43店舗中30店舗が今回のプレミアム商品券の対象店舗にエントリーし、その中でキャッシュレス商品券対応店舗が20店舗(キャッシュレス対象店舗率:67%)となりました。
地元の方々が利用される店舗なので、顔見知りのお客様が多いこともあり、キャッシュレスで購入する手続きや当日の決済は、店舗の方が一緒にお客様と確認をしながら対応しています。
事務局も店舗を回り、事前に説明・サポートも行ったため、販売開始して数日の間は電話問い合わせがありましたが、2か月経過して、操作等でのトラブルはほぼありません。

Q:広報はどのように実施されましたか?

A

チラシ(A3判 両面カラー)を作成し、新聞折り込みをしました。それ以降は、加盟店での告知が中心となっています。
9月1日のキャッシュレス商品券発売が、福岡市内では最も早かったということもあり、西日本新聞やKBC・TNCでも取り上げられました。
その反響もあって、順調に販売できています。
11月の時点で、キャッシュレス分が少し余っていますが、補助金の残額で再度チラシによる広報をすることが認められました。
おせちなど、季節感のある商品を掲載したチラシにリニューアルしてポスティングを行うことで、完売すると見込んでいます。

Q:売り上げにはどのように繋がりましたか?

A

11月時点で、個別のお店でのキャッシュレス商品券利用の最高額(スタートして2か月間)は、60~70万円です。高額商品を販売している店舗が積極的にPRすると、利用が多くなる傾向にあります。
逆に、ITが不得手な店舗は、従来型の紙の商品券のみの対応です。今後、キャッシュレス商品券に1店舗でも多く対応してもらえるように、事務局としても丁寧な説明や支援をしたいと考えています。
また、キャッシュレス決済分のお店への入金が月に2回ということで、できる限り迅速に支払えるように対応しています。
事務局の手間が多少かかりますが、現金が早く必要なお店などに対しては、商店街の会計から立て替え払いする仕組みを設けています。振込手数料が補助金の支給対象となっている点が大きいですね。

Q:利用者の方々の反応はいかがでしたか?

A

スマホでの登録ですが、店舗のサポートもあり、特に大きな問題はありません。スマホを普段使っている方々で、「LINE・Facebook・Gmail」のアカウントを持っていればスムーズです。
メールの設定ができていない方は、みずほ銀行のコールセンターで対応してもらっています。
地元のスーパーが使えないのかという質問がありました。(商店街の加盟店ではないため対象外です)

Q:店舗からの相談についてはいかがでしたか?

A

PayPayを導入している店舗からは、PayPayの操作性や決済からの入金までの時間などを比較して、システムの面で今回のキャッシュレス商品券に対する不安の声はありました。
特に、当初は決済後の「取り消し操作」ができなかったため、間違った際の対応については事務局としても丁寧に説明をしました。
現在は、取り消し機能が実装されています。それ以外は特にありませんでした。

Q:他の地域の事例を参考にしましたか?

A

最初に取り組んだので、試行錯誤しながら、商工会に相談しながら進めています。福岡市内の他の地域の商店街にも、結果として先行事例になったこちらの取り組みについては情報提供をしました。

Q:次年度以降の計画はいかがですか?

A

補助金が継続されるのであれば、キャッシュレスは時代のニーズでもあるため、是非とも継続したいと思っています。課題になるのは、事務局で専任スタッフを配置できるかどうか?と振込手数料の負担です。

Q:今後の事業推進にあたって、国や県への要望はございますか?

A

上記でお話しした通り、「専任スタッフの配置」と「手数料負担」を解決できるように補助をしてもらえると、さらに多くの商店街がキャッシュレス商品券の発売にチャレンジできるようになると考えています。私たちも今回、人件費や販売促進の経費として、補助金から200万円程度を使っています。各商店街がキャッシュレス商品券の加盟店募集や各店舗の説明、各店舗への支払いなどの業務にあたる専従員を期間限定で雇用できるようになれば、更に普及は進むのではないでしょうか。あるいは専従員の派遣などにより近隣商店街の事務局機能をまとめて支援できれば、多くの商店街から喜ばれるのではないかと思います。

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