給与を「○○Pay」などのキャッシュレス決済サービスで支払う「給与デジタル払い」。これまで、現金か銀行口座などへの振り込みでしか認められていなかった給与の支払い方法を拡充する試みだ。内閣府が4月5日に実施した作業部会の議事録によれば、政府は2021年度の早期に給与デジタル払いを制度化する方針という。
もともと21年春のスタートが予定されていたといわれる「給与デジタル払い」。しかし、20年に不正出金が相次いだ「ドコモ口座」事件の影響などでセキュリティを巡る議論が停滞しており、実際に動き出すのはもう少し先になるとみられる。
では、そもそも給与のデジタル払いとはいったいどういう仕組みなのか。本記事ではその内容や、企業・労働者への影響を、厚生労働省が公開している議事録や資料を基に解説する。